相続手続きの期限一覧|亡くなった後、いつまでに何をするか

ご家族が亡くなった後の手続きには、期限のあるものと、ないものがあります。期限の早い順に並べ、どこへ届け出るか、誰に頼めるかをまとめました。

公開日:2026年10月11日 | 執筆:行政書士 小田中 勇治

ご家族が亡くなると、葬儀の準備と並行して、いくつもの手続きが始まります。全部を一度に覚える必要はありません。期限が決まっているものを先に押さえ、残りは落ち着いてから進める、という順番で十分です。

期限のある手続きの一覧

期限の早い順に並べています。期限は、いずれも「亡くなったことを知った日」などを起点に数えます。

期限手続き届出先・相談先
7日以内死亡届の提出(火葬許可の申請も同時に行います)市区町村。葬儀社が代わりに提出することが多いです
10日〜14日以内年金の受給を止める届出(厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内)年金事務所。マイナンバーが日本年金機構に登録されている方は、原則として届出を省略できます
14日以内国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険の資格喪失の届出、世帯主の変更届市区町村
3か月以内相続放棄・限定承認の申述家庭裁判所
4か月以内準確定申告(亡くなった方の所得税の申告)税務署
10か月以内相続税の申告と納付税務署
1年以内遺留分侵害額の請求相手方への請求。争いがある場合は弁護士
2年以内葬祭費・埋葬料、高額療養費の請求市区町村、健康保険の窓口
3年以内不動産の相続登記、生命保険金の請求法務局、保険会社
5年以内遺族年金・未支給年金の請求年金事務所

特に気をつけたい3つの期限

3か月:相続放棄

借金のほうが多いと分かった場合などは、相続放棄を検討します。期限は「自分が相続人になったことを知った時から3か月以内」です。

この期間に、亡くなった方の預金を引き出して自分のために使うと、相続を認めたものと扱われ、放棄ができなくなるおそれがあります。放棄を少しでも考えている場合は、財産に手を付ける前にご相談ください。

10か月:相続税の申告

相続税は、遺産の総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合に、申告が必要です。配偶者の税額軽減などの特例は、申告をして初めて使えます。「税金がかからないはず」と思っていても、特例を使う場合は申告が必要になる点にご注意ください。

3年:相続登記

2024年4月1日から、不動産の相続登記が義務になりました。不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記をしないと、10万円以下の過料の対象になります。

2024年4月1日より前に相続した不動産も対象です。この場合の期限は2027年3月31日です。ご実家の名義が、亡くなった祖父母のままになっていないか、一度ご確認ください。

期限はないが、早めに進めたい手続き

  • 遺言書があるかの確認:自宅、公証役場、法務局(遺言書保管所)を確かめます。
  • 相続人の確定:亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集めます。
  • 財産の調査:預貯金、不動産、有価証券、借入れを一覧にします。
  • 遺産分割協議:相続人全員で分け方を決め、遺産分割協議書にまとめます。
  • 預貯金の解約・名義変更:金融機関ごとに手続きをします。

遺産分割そのものに期限はありません。ただし、相続開始から10年を過ぎると、生前贈与(特別受益)や介護などの貢献(寄与分)を踏まえた分け方を、原則として主張できなくなります。相続税の申告や相続登記の期限にも関わるため、先延ばしにしないことをおすすめします。

横須賀市の方の届出先

亡くなった方の最後の住所や、不動産の所在地が横須賀市の場合、主な窓口は次のとおりです。

  • 死亡届、健康保険・介護保険の届出:横須賀市役所、各行政センター
  • 年金の手続き:横須賀年金事務所
  • 相続放棄の申述:横浜家庭裁判所 横須賀支部
  • 準確定申告・相続税の申告:横須賀税務署
  • 相続登記:横浜地方法務局 横須賀支局

受付時間や必要な持ち物は変わることがあります。お出かけの前に、各窓口の最新の案内をご確認ください。

誰に頼める手続きか

相続の手続きは、内容によって担当する専門家が分かれています。

  • 行政書士:戸籍の収集、相続関係説明図・財産目録・遺産分割協議書の作成、預貯金の相続手続き
  • 司法書士:相続登記、相続放棄の申述書など家庭裁判所に提出する書類の作成
  • 税理士:準確定申告、相続税の申告
  • 弁護士:相続人の間で争いがある場合の交渉、調停・審判の代理

当事務所は行政書士事務所ですので、登記・税務の申告・家庭裁判所に提出する書類の作成は取り扱いません。その場合は、どの専門家に相談すべきかをご案内します。

まとめ
最初の2週間は役所への届出、3か月以内に「相続するか放棄するか」の判断、10か月以内に相続税、3年以内に相続登記。この4つの区切りを押さえておけば、大きな見落としは防げます。

この記事は、2026年10月11日時点の制度にもとづく一般的な説明です。個別の事情によって、必要な手続きや結論が変わることがあります。

行政書士 小田中 勇治

トラストコンサルティング行政書士事務所(神奈川県横須賀市)。登録番号 第22090912号。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。成年後見・相続・遺言を専門にしています。

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